副腎
副腎は左右の腎臓の頭側にある臓器で大きさ4-5cm平べったい形状をしています。体内で血圧を上げるホルモン、血糖値を上げるホルモン(ステロイドホルモン)を主に産生しています。
副腎に対する手術が対象となるのは副腎腫瘍です。副腎腫瘍には良性腫瘍と悪性腫瘍がありますが、ほとんどが良性腫瘍です。良性なのに手術が必要なのは、腫瘍が異常にホルモンをつくることで、高血圧になったり、糖尿病になったりするからです。
原発性アルドステロン症、クッシング症候群が当てはまります。ホルモンが作られなくても、4cm以上と大きい場合には悪性腫瘍(がん)の可能性が高まるため手術を勧めることがあります。
他にも腫瘍によっては増大して自然と出血する場合もあり、その場合も手術を勧めることがあります。(骨髄脂肪種こつずいしぼうしゅ)
手術は腫瘍が片側のことが多く、ほとんどが副腎摘除となります。すでに片側がない場合、両側に腫瘍がある場合など例外的に腫瘍だけを摘出する部分切除術を行うことがあります。
腫瘍がそこまで大きくない場合には腹腔鏡もしくはロボットを用いたアプローチになりますが、10㎝以上と非常に大きく「がん」が疑われる場合には開腹により摘出されます。